青い文学シリーズ
完結
「文豪の名作が、人気漫画家による夢のコラボで、アニメ化」
全6作品
太宰治「人間失格」 × 小畑健(「DEATH NOTE」、「バクマン。」)
全4話 監督:浅香守生 脚本:鈴木 智結局見なかった。
この作品を見ると、鬱になるような気がして見れなかったw
坂口安吾「桜の森の満開の下」 × 久保帯人(「BLEACH」)
全2話 監督 絵コンテ:荒木哲郎 脚本:飯塚 健原作は未読です。
ものすごく気持ちの悪い話を、実にポップにコミカルにしちゃったんじゃないか?
と思ったのですが、どうなのでしょう?w
都に移り住む繁丸は、生首を要求する彰子のために、殺人を繰り返す日々。
繰り返される不毛な殺戮を止めるには、彰子を殺すしかないと思い至る。しかし、女を殺すと俺が死ぬ。
疲れた繁丸は、山に帰ると提言。「ついていく」という彰子を、出会ったときのようにおぶって山を登る。
そんな彼らを迎えたのは、あの満開の桜だった。
そこで、繁丸はふと、この花びらはどこから落ちてきたのだろう?と思う。そして彼は気がついた。女が鬼であることを。もちろん彰子は鬼などではなく、人間だ。そして「女を殺すと俺が死ぬ」と考えたように、既に繁丸にとって彰子は自分の一部であり分身でもあった。
繁丸にとって桜は、どこからともなく花びらを降らせ、花びらが落ちても花を満開に咲かせる恐ろしいもの。
その桜を見て、自分がおぶって背中にいる彰子もまた、不毛な殺戮を繰り返させる恐ろしいもの。すなわち「鬼」であると思い至る。
衝動のままに彰子を殺す繁丸であったが、以前「女を殺すと俺が死ぬ」と考えたように、彰子を殺して繁丸も死ぬ。
何故なら、彰子が恐ろしい鬼なら、繁丸も同じ恐ろしい鬼であるから。
と考察したのですが、いかがでしょうかね?w
この時代の作品って、読後の考察があれこれと出来て楽しいんですよねw
そういう意味でも、この作品はとても楽しめました。
夏目漱石「こころ」 × 小畑健(「DEATH NOTE」、「バクマン。」)
全2話 監督 キャラクターデザイン 絵コンテ:宮 繁之 脚本:阿部美佳何度も読み返したりしている、とても大好きな作品のひとつです。
最初に思ったのは、こころのアニメ化は難しいんじゃないかと。
夏目漱石だったら、「坊っちゃん」や「吾輩は猫である」とか、分かりやすい作品があるのに何故「こころ」?
と思いつつも、楽しみではありました。
原作あらすじ「こゝろWiki」アニメの「こころ」は、原作のこころとは別作品というかパラレル作品と考えていいと思います。
主人公の「私(アニメには出ませんでした)」に送った遺書の、先生の語る過去の話だけのアニメ化。
ということで、ただの愛憎劇に終わってしまったのがとても残念です。
最終的に、「女は怖いんだよ」という印象しかありません。
先生視点とK視点をこういう形でするのなら、お嬢さん視点もないと駄目だろうと思います。
太宰治「走れメロス」 × 許斐剛(「新テニスの王子様」)
全2話 監督:中村亮介 脚本:川嶋澄乃生徒会の一存の真冬の一言が頭から離れないまま見たのですがw、なんとまぁ素晴らしい作品に仕上がった。
非常に単純明快な話を、ここまで吸いつけられる話にしたのには驚きました。
芥川龍之介「蜘蛛の糸」 × 久保帯人(「BLEACH」)
全1話 監督:いしづかあつこ 脚本:小林雄次/いしづかあつこさほどアレンジを加えることなく、まっとうなアニメ化じゃないでしょうか?
しかし何故、お釈迦様を出さなかったんだろうなぁ?とは思ったのですが。
芥川龍之介「地獄変」 × 久保帯人(「BLEACH」)
全1話 監督:いしづかあつこ 脚本:小林雄次/いしづかあつこ原作は未読です。
正直いまいちよくわかりませんでした。
娘を目の前で焼かれるのを見ながら、助けようともせずに絵を完成させることを優先させる父親って、何なのでしょうかね?
「社会や思想と戦う鬼才絵師」といえば格好イイですが、娘の命と天秤にかけても優先させなくてはならないものをアニメを見た限りでは、感じ取ることはできませんでした。
最終話がコレってのが、ちょっと残念です。
原作は面白いのでしょうか?
総評
・全体通して作画が素晴らしくキレイ。
・脚本家によって、こんなにもさまざまな見方が出来るんだと改めて感じることができました。
・堺雅人さんはいい声しているとは思うけど、全ての主人公の声を担当するのは無理があると思う。